毎年花粉症に悩まされる人たちにとってはこの季節が非常に億劫です。
筆者は花粉症に悩まされていないのですが,毎年マスクをつけたり予防に努めています。
しかし,花粉が散乱することで人間がなぜ「くしゃみ」や「鼻水」に悩まされるのでしょうか?
今回は花粉症のメカニズムについてお話しします。

まず花粉症とは,植物の花粉が鼻の粘膜や目に付着し,アレルギー反応を起こす症候群です。人間は主に60種類ほどの花粉に対してのアレルギー反応を起こすと言われています。
花粉が人間の体内に付着すると,体は花粉を異物(アレルゲン)とみなします。
侵入した異物をなんとかして排除したいと考えた体は,花粉と反応し結合するIgE抗体という物質を生成します。
花粉が多量に体内に付着すると,多くの抗体物質が生成されます。すると,体内では抗体を作る際に副生成物として刺激性化学物質ができます。その化学物質の影響により,くしゃみやのどの痛みが発症するのです。
このメカニズムは花粉症だけでなく,他のアレルギー物質でも同じ過程を通って発症します。
ハウスダストや,食品によるアレルギーもすべてIgE抗体がそれぞれの物質によって別々に生成され,体がアレルギー反応を起こします。
IgE抗体の生成量は人により異なり,IgE抗体を生成しやすい体の人の体をアレルギー体質と言います。
花粉症に遺伝の影響があるかどうかについては明らかにされていませんが,母方のアレルギー体質は子どもに影響すると言われています。
いかがでしたか?
花粉症のメカニズムを知ったところで,予防につながるわけではないですが,知っておいて損はないと思います。
現在ではレーザー治療により,花粉症の発症を抑えることができるみたいなので,重度の方は是非一度検討してみてはいかがでしょうか?
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