ゲレンデの雪を溶かすのに必要なエネルギーは?

次の文章は、ある歌の歌詞を一部抜粋したものです。
何の曲かわかるでしょうか?


絶好調 真冬の恋 スピードに乗って
急上昇 熱いハート とけるほど恋したい
ブレイク寸前 幸せへのゴール
私だけに Winter Love Song 歌って欲しいの


正解は広瀬香美さんの「ゲレンデがとけるほど恋したい」でしたー

そこで筆者は思いました。
「ゲレンデがとけるほどってどれくらいのエネルギー?」

今回はそのエネルギーについて計算してみようと思います。

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まず初めに、「ゲレンデがとけるほど」という曖昧な表現ではどうしようもないので、「ゲレンデの雪が完全にとける」というように定義付けます。

また、恋の熱によってゲレンデの雪が溶かされてしまうスキー場を、長野県の志賀高原スキー場にします。


では計算に入りましょう。

長野県の志賀高原スキー場の敷地面積は約425haだそうです。

また今年は暖冬のため、雪があまり降らず、降雪量もあまり良くないそうです。
そこで、2016年1月5日時点の平均降雪量を見てみると、およそ40cmだそうです。

これらの数字を使って計算していきます。

志賀高原スキー場の雪の総体積を計算すると、
(4.25×10^6) × 0.4 = 1.70×10^6

次に、本州山岳地帯の雪の密度は50kg/m^3 であるから、
ゲレンデの雪の総重量は
1.70×10^6 × 50 = 8.50×10^7

さらに、水の融解熱は3.34×10^5J/kgであるから、
志賀高原スキー場の雪を全て溶かすために必要なエネルギーは
(8.50×10^7) × (3.34×10^5) = 2.84×10^13

です。


これだけの数字を並べても具体的にどれくらいのエネルギーなのかピンときませんよね。
では具体的にどれほどのエネルギーなのか…?


それは…




広島に投下された原子爆弾の約半分ほどのエネルギーです。
恐ろしい威力ですね。
広島に投下された原子爆弾はかなり大型のタイプであったため、先ほどの計算結果によって導かれたエネルギーも原子爆弾レベルのエネルギーです。


いかがでしたか?
それほどまでに熱い恋で皆さんもゲレンデの雪を溶かしてみてください。

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