難しい折り方だと、紙が重なりすぎてなかなか折れないという経験をした方はいらっしゃいますか?
筆者は不器用なので、折り紙が苦手です。
そんな「紙」ですが、何十回も折ると、そのうち月まで届くくらいの厚みになるのをご存知でしょうか?
あまりイメージできないですよね…
今回はその計算についてお話ししようと思います。
さて、ここで今回計算する主役をご紹介です。
<ステータス>
名称:A4コピー用紙
厚み:およそ0.08mm
色 :白
極々一般的なコピー用紙です。
このコピー用紙を半分に折る(折り曲がった部分の厚みを無視する)と、コピー用紙2枚分の厚みになります。
この時点で紙の厚みは0.16mmです。
さらに2回目を折ると、その厚みはコピー用紙4枚分になりますから、厚みは0.32mmです。
3回目:0.64mm
4回目:1.28mm
5回目:2.56mm
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これが永遠と続いていきます。
ここで、地球から月までの距離はおよそ38万kmとします。
参照:http://sciencenet.seesaa.net/article/431353648.html
「全然届かねーよー」
「mmの世界からkmになるなんてずっと先だよー」
…そんな声が聞こえる気がします。
では、この数列を一般式に直してみましょう。(数列は高校2年生の数学で扱うものです)
折った後の厚みをhとして、折る回数をnとすると、上記のような数字の羅列は以下の式で表すことができます。
h = 0.08 × 2^(n-1) (n = 1,2,3,4,…)
また、38万kmをmm単位に直すと、380,000,000,000,000mmです。
h にこの値を代入します。
380,000,000,000,000 = 0.08 × 2^(n-1) (n = 1,2,3,4,…)
このような条件を満たすnの整数解は存在しません。しかし、月に届くという条件であれば、
n=43(h=70万km)になります。
つまり、コピー用紙1枚を43回折ると、月まで届く厚みになるということです。
さらに、地球から太陽までの距離がおよそ1億5千万kmです。
先ほどの式に代入して、1億5千万kmを超えるようなnの値はなんと…
46です!
43回折れば月なのに、そこからあと3回折れば太陽まで行けちゃうんですね。
しかし、紙なんてせいぜい7,8回折るのが限界です笑
理論上のお話でしたが、非常に薄い紙の厚みでも、折り重ねていけばそれだけ厚みをもつということが、なんとなくわかってもらえればうれしいです。
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通りすがり