このマークは日本初案のデザインで、今や世界中で使われているマークなんです。
でもなぜこの非常口のマークが緑の単一色なのか、みなさんご存知でしょうか?

今回お話しするテーマは「補色」についてです。
最初に、補色について説明する前に、「色相環」というものを説明します。

上の写真を見てください。
黄→黄緑→緑→青緑→緑みの青→青→青紫→紫→赤紫→赤→赤みの橙→黄みの橙
上から時計回りに、この順番で色が並んでいると思います。(ここではピンク色に見えるものを赤ととらえています。)
このように、12種類の色を円状に並べたものを色相環と言います。
色相環から読み取れることは、ある色の反対の色です。例えば、黄色の反対の色は青紫です。赤でいえば緑みの青です。
ある色に対して、色相環の反対の位置にある色を、その色の「補色」といいます。
「補色」の関係にある2つの色はお互い目立ち、色相環の隣り合わせの色は同系色のため目立ちません。
上の写真だと、赤と緑が並んだほうが、お互い補色の関係なので、色が際立っていると思います。
反対に、同系色の色どうしだと、お互いの色が似ているので、際立ちません。
では、これを「火災が発生した建物」で考えてみましょう。
火災が発生した時に、建物の中は赤い炎が燃えさかっています。
そんな時に緑色のマークがあるとどうでしょう?
目立ちますよね。
このように、非常口のマークは、緊急事態でもよく目立つ色として、「緑色」が選ばれたわけです。
この補色の関係は世の中の様々なところで扱われています。
例えばセブンイレブンのマークです。
あの看板は「赤」「オレンジ」「緑」が中心に扱われていますよね。すると、お互いの色が際立って見えるので、私たちの印象に残ったり、遠くからでも看板を発見しやすくなるという効果があります。
いかがだったでしょう?
この「補色」を知っていれば、何かポスターを作ったりするときに使う色に困った時に役に立つのかもしれません。
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